デザイン審査に当たっての心構え
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(京都大学チーム:2015年筆者撮影) |
これまでの10年を越える全日本学生フォーミュラ大会デザイン審査において、大切にしてきたことは全ての参加者にとって有意義な時間にすることでした。
しかし審査に挑んでくる学生は本当に様々で、経験豊富なチームに始まり海外の強豪チームや経験の浅いチーム、たったの3人で構成されたチーム(!)など千差万別。正直なところ全てのチームに等しく対応することはとても大変です。
そんな状況下の中で僕が一貫して実行してきたのは(採点はちゃんとしつつ)、審査での質問を通じて学生の知識量と理解度を把握し、審査フィードバックで次のステップに繋がるヒントをチームに渡すことでした。そして、次の年にどんな進化を遂げてくるか?それを見るのがとても楽しみでした。
想い出に残るチームの進化
これまでに多くのチームを見てきましたが、想い出に残るチームがいくつかあります。その一つが岡山理科大学チーム。車検通過出来ず涙を飲んだ年、初めて動的審査を走れた年、初めてエンデュランスを完走した年、着実に実力を着けていく様子は見ていて本当に嬉しかったです。
また、上位常連チームもとにかく勉強熱心なことが印象的でした。通常、デザイン審査は審査員からの質問から始まります。しかし、とある年の大会では、こちらが質問せずとも『こんなこともやってみた!成果はこうだった!』とドンドンとやってきたことをアピールしてきた学生がおり、審査中は学生が話してばかりだったことも。
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(名古屋大学チーム:2015年筆者撮影) |
今後の学生フォーミュラ大会について
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(スポンサーボード:2015年筆者撮影) |
一方でトップチームへの関わり方も大変です。彼らにとって次なるステップはどうあるべきか??技術の蓄積がしっかりしているチームほど、ついプロ目線で多くを要求してしまいますが、それに応えてくれる素晴らしいチームが日本にはいくつもあります。学生は本当に凄いんです。
誰にとっても有意義な大会にすることは本当に難しい課題ですが、心強いのは社会人そして技術者としてプロの経験を積んだOBOGが大会に多く関わり始めたことです。大会を経験したからこそ、この大会がどうあるべきか?という想いはOBOGの皆さんの方が強いはずです。残念ながら今後、自分が大会現場に赴くことは出来ませんが、OBOGの皆さんの今後の活躍に期待したいところです。
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