イギリスのモータースポーツ文化
いきなりですが、ここに断言します。イギリスにおけるF1はサッカーに並ぶほどの超メジャースポーツです。ご近所のおばあちゃんともF1談義ができてしまうほど、モータースポーツの文化がイギリス人には浸透しており、老若男女問わず多くのイギリス人がF1チャンピンであるルイス・ハミルトンやジェンソン・バトンの名前を知っています。また、イギリスGPともなると全グランプリ中で最多の約34万人の観客が集まり、イギリスでも屈指の人気を誇る一大スポーツイベントと言えます。
引用元:BBCスポーツ公式サイト |
イギリスでのモータースポーツ人気はそれだけではありません。モータースポーツを自分たちで楽しむことにも絶大な人気があります。そこで今回のブログシリーズ『イギリスとレーシングカート』では、イギリスでのカートの文化とその楽しみ方について紹介します。
イギリスのカートコースとその特徴
このブログの執筆にあたり、ある調査をしてみました。それは『イギリスにはいくつのカートコースが存在しているのだろうか?』という調査です。イギリスのカート情報まとめサイト『UK Karting』を使って調べた結果、イギリスには屋外サーキット67ヶ所、屋内サーキット63ヶ所、合計で130ヶ所ものサーキットがあることが分かりました。
調査を始める前は『さすがに3桁もないだろう…』とタカをくくっていましたが、僕の予測を大きく上回る数で驚きました。その数の多さに加え、カートコースがビジネスとしてちゃんと成立していることにも驚きました。
引用元:Daytona公式サイト |
引用元:Daytona公式サイト |
さて、他のコースにも注目してみましょう。実はイギリスには世界的に見ても特徴的な立体交差を備えるコースがあります。そのコースとはロンドンから200㎞ほど北にあるPF Internationalです。2017年にFIAカート世界選手権を観戦するために訪れたことがあるのですが、カートコースとしてはケタ違いの規模に驚愕したことを記憶しています。
引用元:PF International公式サイト |
レンタルカートのスタンダード
近年、ヨーロッパでレンタルカートと言えばSODIカートという程までにSODI製のレンタルカートが普及しています。フランス在住時に足繁く通っていたリヨン郊外のアウトドアカートコース Actuaや、リヨンの街の南にあるインドアカートKart-InでもSODIカートでした。イギリスのアウトドアサーキットでも多くのカートコースがSODIカートを導入しています。
SODI RT8(引用元:SODI Kart公式サイト) |
難点は安全性、耐久性、快適性の追求に起因する重さでしょうか。最高速は伸びますが、その重さ故に従来のレンタルカート(Birel N35)に比べるとコーナリングでの軽快感に劣ります。また、ステアリングジオメトリにちょっとクセがあるようで、速く走らせるためにはちょっとしたコツを学ぶ必要がありそうです。
引用元:SODI World Series公式サイト |
イギリス人のレーシングメンタリティ
日本とイギリスでは多くの違いがあれど、その中での最大の違い。それがレーシングメンタリティです。職場のカートサークルのレースに初めて参加した時に驚いたこと。それは日本では考えられない程にハードなオーバーテイクが繰り広げられることです。日本であれば確実に『マナー違反!』と激しいクレームが出るレベルです。
空いているインを体当たりで差すのも日常茶飯事… |
そんなモータースポーツの本場、イギリスでのレンタルカートを機会があればぜひ経験してもらいたいのですが、次回のブログではイギリス現地でのレンタルカートの具体的な楽しみ方を紹介したいと思います。どうぞお楽しみに!
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