2018年9月15日

F1的な就職活動のススメ【英語の重要性その①】

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英語と仕事と


今回のブログのテーマはズバリ『英語』です。このテーマで書き始めてみたところ、どうも一回きりでは書き切れなさそうだったので、複数回に渡って英語をテーマに書いていこうと思います。

さて、先日のport Fさん主催のトークイベントでは参加者の方々から事前に質問を募りましたが、その中には『どうやって英語を勉強しましたか?』という質問がとても多く見られ、英語学習への関心が高いことが分かりました。トークイベントでその質問にお答えすることはできるものの、その答えはより多くの人に伝えた方が良いと考え、ブログテーマとしてお答えすることにしました。

英語リーディングもF1関係ならヤル気が出るかも?
今回のブログでは、僕の学習方法を単に紹介するだけではなく、英語を身に着けたことで何が変わったのか?F1を目指す上でなぜ英語が重要なのか?そのことについても書き触れてみたいと思います。

僕の英語の歴史


最近では幼稚園の頃から子供を英語教室に通わせるなど幼少期からの英語教育が流行っていますが、すでに40歳を過ぎている僕が英語学習を始めたのは中学一年生からです。そう、僕は基礎言語が日本語の純粋な日本人です(汗)。

学生生活で実際に外国人とコミュニケーションした経験はほぼゼロで、英語は学校で学ぶ科目の一つに過ぎませんでした。中学生以降はとにかく受験を切り抜けるために仕方なく勉強していました。数学、物理、化学は好きだったのですが、普段から使い道がほとんどない英語は僕にとって楽しくない&苦手な科目でした。

さらに国語も得意ではなく、大学入試センター試験の国語は最も苦手意識の高いテストでした。例えば、物語文の読解問題では『この時の主人公Aの気持ちとして適切なものを次から選べ。』という設問をよく見かけますが、『いや、俺、主人公Aじゃないし気持なんか分からんし。』…結果、自分の価値観で選んでしまい得点が伸びないという困った高校生でした(汗)。

Oxford University Christ church college
実は大学時代に父親から『1年くらい休学して海外の大学に留学してみたらどう?』と提案されたことがあったのですが、僕はその提案に対して『今はカートレース活動の方が大事だし、留学費用を出してくれるくらいならレース活動の資金として提供してくれる方がありがたいよ!』と返答したのです。

今となっては調子に乗ったこの発言を猛省することしきりですが、内心では『日本語の通用しない世界に踏み出すなんて恐くてできっこない!』と思っていました。もし、かつての自分に会うことができるのであれば『留学もいいぞ~』と間違いなく説得していたと思いますが(笑)。

と、ここまでの僕の英語学習の経緯を知れば、最初から英語達者ではなかったことが分かると思います。決して今も達者と言える程のレベルではないのですが、いわゆる『学校では勉強したけど、英会話とかは全然ダメ!』そういったごく普通の日本人でした。ちなみに初海外は2005年の28歳の時で、当時勤務していた三菱自動車で出張としてイギリスに渡りました。完全に日本語の通じない世界に初めて踏み入った時のあの緊張感は忘れることができません。


英語学習のキッカケ


僕が英語学習を本格的に開始したのは学生時代に就職活動を迎えた時でした。これまた普通のキッカケですね(汗)。しかもご多分に漏れず、まずはTOEICの受験から始めるという王道パターンでした。当時は今ほどTOEICの点数が企業採用として重要視されていなかったため、就職活動のためというよりも純粋に英語力確認のためにTOEICを初受験(確か2002年)したことを記憶しています。

ところで、僕がかつて勤務していた日産自動車は今では新卒入社時にTOEICで700点以上が求められるそうです。ルノーとのアライアンスのためか、これまで以上に業務で英語を使う機会が増えており、要求レベルは年々高まっているようです。

(引用元:国際ビジネスコミュニケーション協会公式サイト)
何はともあれ、就職活動をキッカケに英語学習を本格的に再開することになったのですが、TOEICに対してはあるポリシーを持って取り組んでいました。それは『TOEICのための勉強はしない』ということです。いずれF1の世界で働くために必要なのは、コミュニケーションツールとしての英語力でありTOEICの点数ではないと考えたからです。あくまでTOEICは実力を測るためのモノサシにしか過ぎません。

そんな僕のTOEIC初受験の時のスコアは510点でした。リスニングとリーディングの点数の内訳は覚えていませんが、リスニングの方が少しだけ良かったと記憶しています。この点数レベルで確実に言えるのは、大学生の頃の自分にはイギリスでエンジニアとして働けるだけの英語力は全くなかったということです。そんな僕が今となっては英語をそれなりに使いこなしてF1エンジニアとして働いているわけですから世の中分からないものです。大学生の頃はこんな風になっていることなど想像すらできませんでしたし、そもそもその頃の僕の予定ではホンダでF1の仕事に携わっているはずでした(笑)。

次回のブログでは、TOEICスコア500点台からどのようにして英語力を向上させていったのか?具体的な取り組み方を紹介しようと思います。

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