2020年3月25日

F1ナルホド基礎知識??【F1とシンギュラリティ】

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技術的特異点(シンギュラリティ)とは?


シンギュラリティ(Singularity)という言葉をご存じだろうか?

この言葉の意味するところは多岐に渡るが、最近では技術的特異点として認識される機会が多いのではないだろうか。つまり『人口知能(Artificial Intelligence)の自己進化により、究極的な能力を発揮し始めるポイント』と言う意味だ。近い将来、多くの仕事がAIに置き換わると言われている。

本ブログは上の画像をしっかりと確認した上で読むことを強く推奨
一方、数学・物理学的にシンギュラリティと言えば、状態空間方程式などマトリックスを用いた演算において、行列式がゼロ(detA=0)となり解が存在しないことを意味する。方程式として特異な点があるというわけだ。

つまり、シンギュラリティとは、対象となる系において何らかの特異点が存在すると言って良いだろう。

では、F1においてシンギュラリティとは何を意味するのであろうか?今回のブログでは、将来的にF1に訪れるかも知れないシンギュラリティについて、いくつかの技術的側面から考察してみることとする。

車両運動数値解析におけるシンギュラリティとは?


ご存じの通り、現代のF1ではドライビングシミュレータを使った車両性能開発はもはや必要不可欠と言って良いだろう。残念ながらその開発の舞台裏をこのブログで紹介することはできないが、シミュレーション技術における一般的知識の範囲で解説する。

車両運動シミュレーションでは様々なコンポーネントがモデル化されている。それらはほとんどの場合、様々な非線形特性を持つ。ここではごく簡単な例としてダンパーを紹介する。

ヤマハ パフォーマンスダンパーの内部構造
(引用元:ヤマハ発動機株式会社)
一般的にダンパーはストロークの速度に応じて力を発生するが、ダンパー内にシートバルブを設けることで意図的に発生する力を変化させることもできる。このため、必ずしも速度に比例した力を発生するわけではなく(つまり減衰係数が一定値ではない)、発生する減衰力は速度に対して非線形特性を持つ。

それだけではない。ダンパーのピストンとシリンダー間に発生する摩擦力は、数値解析において不連続性の原因となる。また、ダンパーは作動時間の経過に伴い熱を発生するため、それもまた減衰力特性を変化させてしまう。

このような非線形特性と依存性は陰解法を用いた車両運動数値解析においてシンギュラリティの原因となり、しばしば演算停止または演算負荷の過度な増加の原因となるのである。もちろん、陽解法であれば短時間で解に辿り着けるが、陰解法に比して解の精度が良くないという課題がある。


空力開発におけるシンギュラリティとは?


2000年代になり圧倒的に飛躍してきた技術がある。それがCFD(数値流体計算力学)である。CFDの基礎方程式として有名なNavie-Stokes方程式が提唱されたのは1845年であり、実のところ、流体の挙動を解き明かす理論は100年以上前に先人たちが到達していたのである。

Navie-Stokes方程式
(引用元:株式会社ソフトウェアクレイドル)
しかし、当時はその方程式を手計算で解くなど不可能であった。なぜなら10秒ほどの流れ場を計算するために、現代の計算機であっても数日ほど必要とすることもあるからだ。仮に手計算で取り組むとすると、一生かかっても計算を終わらせることはできないだろう。

つまり、計算機が必要不可欠なのであるが、その計算機の登場は1845年から95年後の1940年、Alan Turingによって開発されたbombeまで待たなくてはならなかった。

デジタルコンピュータの元祖Bombe
(引用元:Wikipedia)
もちろん、1940年当時の計算機でもNavie-Stokes方程式を解くことは不可能であり、CFDとして意味のある計算結果が得られるようになるまで更に60年ほどを要したのである。そういった意味では、空力開発のシンギュラリティはごく最近起こったと言っても良いかも知れない。

なお、ここで言う『Navie-Stokes方程式を解く』とは一般解を求めることではなく、一定の前提条件の下、陰解法で漸近的に数値解析するという意味であることに留意されたい。なお、一般解を導くことができた方はクレイ数学研究所へ報告すると良い。

今後、レーシングカーに求められるシンギュラリティとは?


正直に告白すると、私はこれからF1において起こるであろうシンギュラリティの存在に気付いていた。しかも、それは私が中学3年生だった1992年のことであった。

レーシングカーに限らず、クルマとはタイヤが路面に接地していることが運動の前提条件となる。いや、むしろ基本原理・原則と言って良いだろう。しかし、その原理・原則が根本から覆されてしまったとしたら?

それは正に今回のブログテーマであるシンギュラリティそのものだろう。もしくはラプラスの箱と言っても良い。

今、このブログを読んでいる皆さんに、ここでお願いしたいことがある。28年前に僕が気付いたというシンギュラリティを今から紹介するが、そのことについては秘密にしておいてもらいたいのだ。

この約束を守ってくれる人はこのページをしばらくスクロールして欲しい。あなたはいずれF1の世界に訪れるであろうシンギュラリティの真実を知ることになる。















宙に浮いてもコーナリングフォースを発生する
驚異的なカート
[おわり]

6 件のコメント:

  1. なんという発想力なんだ。
    どんな事にも何故を問える思想あってこそですね。

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    1. コメントありがとうございます!中学生の頃、浮き上がりつつも最高速を維持しながらコーナリングする友人のクッパに勝てず、悔しい思いをしました…。

      そんな思い出を元に今回のブログを書いてみました(^_^;)

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  2. シンギュラリティ、ラプラスの箱。
    お好きですね〜。
    冗談と最後はさておき、前回に引き続きとても興味深く拝読させていただきました。
    まだF1の再開がアナウンスされてないので、仕事に支障をきたさない範囲で続けて頂ければと思います。

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    1. コメントありがとうございます!

      実は最後のオチを書きたいがために今回のブログを書きました(汗)。その前振りとして少々真剣に技術考察を書いてしまった分、なんだかスベってしまった感が…!

      今年のF1はなかなか開幕の目処がつきませんが、前倒しとなった夏休み(しかも3週間!)を活用して自己研鑽に励みたいと思います。

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  3. サ−キットの狼でも、その技はありました。ジャンピングターンフラッシュ!だつたかな?

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    1. となると、1992年以前の昔からシンギュラリティの可能性があったということですね(笑)。

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